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2018年10月21日
大家さん向けブログ

賃借人が逮捕された、という理由だけでは解約できない

賃貸を経営するオーナーや大家さんにとって、入居者が逮捕されたときなどは、そうそうある事ではないのでどうすればよいか悩みますね

賃借人が逮捕されたらすぐにすべきことは?

逮捕されたからといって、その時にすぐに解約はできません。

経験があるのですが、ずいぶん経ってからようやく室内に入ることができて、残置物の後始末をしたことがあります。

はっきり言って最悪の状況だったし、正直言って二度と行きたくないです。


入居者が逮捕されたら、大家さんとして早く出ていってほしいし、物も処分してほしいと願っても、拘留されていても罪が確定していなければ、それは無理です。

「推定無罪の原則」から逮捕された事実だけでは一方的に解約はできません

結論は、まず速やかに本人と面会し、犯罪行為の事実確認や賃貸借契約を継続する意思があるのかを確認するということです。

できるだけ早く面会に行き、できれば「合意解除」を取り付けることです。

拘留されている間は当然にお部屋は使用できないのですが、契約があるうちはまだ入居者です。

ところが、そのままにお部屋を置いておくと、とんでもない状況になる事は火を見るよりも明らかです。

早急に面会に出向き、放置できない状況があること、勝手に立ち入ることはできないことの説明をして、合意解除に同意してもらって署名をもらいましょう。

同時に、残置物の処分について希望を聞き、身内や知り合いに処分を頼むのか、残置物の所有権を放棄して、大家側で処理をするのかを決めてもらいましょう。

「合意解除」「明渡しの同意書」と同時に「残置物に関する所有権放棄の合意書」か「残置物の処分同意書」を取り交わすことができれば、大家さんまたは管理会社の立ち入りでお部屋をきれいにすることができます。

また、残置物の処分を誰かに依頼したのなら、当日は立ち会いましょう。

賃借人が契約解除に合意しない場合

賃借人が契約を解除したくない場合は、賃料の滞納がないことが条件です。

拘留されていても、自動引き落としやカード払いなどの場合には賃料が支払われます。

つまり、賃料が払われていれば契約状態ですので、当然に勝手なことはできません。

ここで、契約者と入居者が異なる場合、逮捕されたのが入居者ならば契約者と話を進めれば問題はないと考えられます。

しかし、賃料が支払われない場合、一般的に3か月以上滞納になったときには「信頼関係の崩壊」にあたり、催告し、期日までに支払いが無ければ、訴訟手続で賃貸借契約の解除ができるとのことです。

ただし、契約者が反社会的行為や関連の罪ならば、契約書に記載があるように一方的に解除できます。

有罪判決が出た場合に出て行ってと言えるか?

判決で刑期が確定したら、その刑の長さにもより、長ければ合理性から考えて合意解約に至る可能性は大きいですが、短いときは服役後の住まい確保のためにの主張をする可能性もあります。

事件の内容や期間にもよりますが、どうしても出て行ってもらいたいときは契約解除を催告後、明渡訴訟という方法で勝ち取ることになるでしょう。

大家さんが注意すべきこと

  • 逮捕されたからといっても、すぐに部屋に入ったりしてはいけない
  • 逮捕されたからといっても「推定無罪の原則」から、勝手に決めつけることはできない
  • できるだけ早く面会に行く
  • その時に、すぐ署名してもらえるように「合意解除」と「残置物の処分に関する書面」をあらかじめ準備していく
  • 面会は1日1回になっているそうなので、他の人の面会がないことを確認してから行く

できるだけ早い解決を願うことは大切ですが、勝手に部屋を開けたり、入ったりしてはいけないなことをよく考えておきましょう。

賃料を支払って、「信頼関係の崩壊」に至らない場合は、互いに契約者であり、罪とは別問題ということです。


私が、逮捕者の後始末にお部屋に入ったときは、ほぼ全ての物をゴミとして出すのですが、キッチンや水回りは長い期間の放置でペットボトルの炭酸飲料が爆発寸前でしたし、また暑い時期でもあり、洗濯機の中は洗濯途中の状態のままでカビだらけでした。

大変な状況になることは予想されますが、「逮捕=犯罪者」とはならないこともあり、とりあえず感情的にならないことが大切です。

弁護士さんや警察にも相談してみましょう。

 

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